「表現の技術 グッとくる映像にはルールがある」を読んで
こんにちは、ほりごめ(@hiroyuki_ho)です。
突然ですが、ぼくは映像の表現に興味があるんですよね。
商品やプロジェクトのプロモーション映像やインタビュー映像、イベントレポートの映像。大きく分けると映画まで。
YoutubeやVimeoでジャンルを問わず、たくさん見ています。
そのなかで、高揚するように胸があつくなることや、鼓動がはやくなるものまで。まさに心の琴線にふれられる映像があります。
こういう表現はどのように作られているのか。型みたいなものがあるのではないか。
もしあるのであれば、それは自分の仕事やプロジェクトでも活かせるんじゃないか。
そんなことを頭の隅に残したまま本屋へ行ったときにたまたま見つけた本書。
ずっと前に誰かに紹介されたのを思い出して読むことに。
笑いはすべての表現の基本
これまで数々のCMを手がけてきた高崎卓馬さんが仕事を通して獲得した表現のスキルが丁寧に紹介されています。内容は思考のフォーマットに近いかもしれません。
そして、印象にのこったのはこちらの一節。
「表現」は、それと出会う前後でその人になにか変化を作り出すために存在しているのです。(中略)その変化を意識的につくり出すことが「表現をつくる」ということなのです。
多くの広告をつくられてきた高崎さんが持っている、映像をつくるときに大事な考え方、企画のつくりかたが紹介されています。
そして、正しく悩むことも重要。その方法について、「笑い」はすべての表現の基本だということも。
笑いはすべての表現の基本だと考えています。精密で繊細で、なにかひとつでもボタンをかけ違えたらどこかへ逃げてしまうものです。
笑いの難しさを知って、常に自分を更新し続けること。それが実は「正しく悩む」ということなのです。
ぼくもお笑いは好きで、よくコントを見ているんですが(サンドイッチマンとかオードリーとか好きです。)タイミング、間、設定、コメント、、どれも注意して見るとすごく参考になる部分が多いことに気づきました。とくに分解して構造を分けてみるとわかりやすい。
違和感を大事にする
ものづくりにおいて「違和感」がきっと1番大事なんじゃないかと思う。
僕は映像の編集のときに、よくこの違和感を最大限活用します。つながった映像を何度も繰り返して 見る。トップカットから順に、違和感があるところをあぶり出していく。
最終的に違和感がひとつもない状態をつくり出します。
この違和感について、以前、 スナップマートの代表をされていたえとみほさんの記事がとても印象に残ってる。
このエントリーでえとみほさんは「才能とは「違和感」に気づけること」といっています。すごい腑に落ちたのをいまでも忘れません。
高橋さんも何度も見ながら違和感をなくす作業をしてつくっていると。
ぼくも仕事をするなかで違和感を大事にしたい。これって感性を豊かにしておくことも大事なことで、毎日仕事ばかりしてたり、同じ場所にいたりするとどんどん感性が鈍くなってしまう。
だから、時間をつかって遊ぶこと、旅行へ行くこと、リフレッシュすること。さらには新しい刺激を見つけることが大事なんだと思う。
最後に
そして本書の中で一番共感したのこの一文。
「念願だった映画の仕事が来たとき、興奮と同時に恐怖心でいっぱいになりました。大好きな映画に「才能なし」と烙印を押されてしまうのではないかと。」
本当にありがたいことに、ぼくも写真や映像をつくるチャンスをいただけることが昨年から増えました。ぼくに期待し、チャンスをくれる。自分に投資してくれているんだと感じることも。
納品するとき、いつも対峙するのがこの恐怖心。
自分がつくったものは期待を超えられているのか、満足させられているのか、感動させられているのか。いつもこの恐怖と向き合っていました。
そして、この恐怖心に勝つためには、努力を続けて行くしかないんだなあと思います。それをやり続けようと思います。
ありがとうございました!